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えら   魚や貝などの主要な呼吸器官。水中にとけている酸素を取りこんで二酸化炭素を水中に放出している。
巻貝 呼吸器官。
二枚貝 呼吸をするとともに、水管で取り入れた海水からエサをこしとる。
外唇 がいしん 巻貝 殻口(かくこう)の外側のへり。
外靭帯 がいじんたい 二枚貝 貝の外側にある靭帯(じんたい)。外側から貝殻を開く役目をする。
外套線 がいとうせん 二枚貝 二枚貝の殻の内側に残る、外套膜(がいとうまく)のついていたあと。
外套線湾入 がいとうせん
わんにゅう
二枚貝 二枚貝の後部、外套線(がいとうせん)が弓形になって内側に食い込んでいる部分。ここには水管の根もとがついていた。套線(とうせん)湾入ともいう。
外套膜 がいとうまく 巻貝
二枚貝
貝の体をおおう柔らかい筋肉質の膜で、ここから貝殻をつくる成分を分泌する。
貝柱 かいばしら 二枚貝 閉殻筋(へいかくきん)ともいい、貝の内側から両方の殻を引っ張る役目をする筋肉。二個ある貝と、ホタテ貝類のように一個しかない貝がある。
殻口 かくこう 巻貝 巻貝の動物体が出たり引っ込んだりする、貝殻の出入り口にあたる部分。巻貝のうち笠貝(かさがい)では殻の底のまわりの部分。
殻底 かくてい 巻貝 巻貝の体層(たいそう)の下。殻の底の部分。
殻頂 かくちょう  巻貝 殻口(かくこう)を正面に見て上のとがった部分。または貝の巻きはじめ。
二枚貝 もっとも上の部分。多くは山型になっている。
隔板 かくばん 巻貝 巻貝のうち、一部の笠貝(かさがい)の内側にあるスリッパのような半月形の板。
殻皮 かくひ   貝殻の表面をおおう膜。毛のようになるものもある。
殻表 かくひょう   貝殻の表面。
かた 巻貝 巻貝の各層の上部分。角ばったり、ふくらみ具合の特徴(とくちょう)が貝を調べるときの大きな手がかりとなる。
滑層 かっそう 巻貝 巻貝の殻口(かくこう)部分から体層(たいそう)にかけて広がる、エナメルをぬったようにすべすべした層。
汽水域 きすいいき   海水と真水が混ざった場所。
結節 けっせつ 巻貝 笠貝(かさがい)では放射肋(ほうしゃろく)の上にできたコブ。笠貝(かさがい)以外の巻貝では、肩や縦肋(じゅうろく)縦張肋(じゅうちょうろく)にできたコブ。
二枚貝 放射肋(ほうしゃろく)の上にできたコブ。
現生貝 げんせいがい   今現在生きている貝。
後縁 こうえん 二枚貝 殻の後部の一番せり出した部分。
交歯 こうし 二枚貝 殻の合わせ目の根元にある蝶番(ちょうつがい)の歯(でっぱり)と、それと対になるソケット状の構造(くぼみ)からなる。
後耳 こうじ 二枚貝 ホタテ貝の多くに見られる、三角や「つ」の字型に突き出た部分のうち、殻頂(かくちょう)より後方にある部分。(前方にある→前耳)
更新世 こうしんせい   約200万年前~約1万年前の期間。
後背縁 こうはいえん 二枚貝 殻頂(かくちょう)後縁(こうえん)の間。
臍孔 さいこう 巻貝 巻貝が成長するとき、巻の中心にできる(あな)(さい)はへそのこと。
臍盤 さいばん 巻貝 巻貝の臍孔(さいこう)にむかって(じく)から張り出し、臍孔(さいこう)の一部または全部をふさぐ。半月形ものが多い。
色帯 しきたい 巻貝 色の帯。
軸唇 じくしん 巻貝 内唇(ないしん)から水管溝(すいかんこう)に続く、巻貝の(じく)にあたる部分。
歯舌 しぜつ 巻貝 巻貝やヒザラガイ、イカ、タコなどの軟体(なんたい)動物特有の食べ物をかみくだく器官。口の中のリボン状の膜の上に並ぶ小さな歯で、エサをけずりとる。
次体層 じたいそう 巻貝 体層(たいそう)のすぐ上の層。
縦肋 じゅうろく 巻貝 殻頂(かくちょう)を上にして見たときの、たてまたは斜めの細いすじ。
縦張肋 じゅうちょうろく 巻貝 縦肋(じゅうろく)が部分的に発達して太くなったり、盛り上がったもの。しばしば板状・トゲ状になったりする。
楯面 じゅんめん 二枚貝 左右の殻を合わせ上から見た時、殻頂(かくちょう)の後ろで細長くハート型に区切られた面。この中に外靭帯(がいじんたい)があり、しばしばへこんでいる。
小月面 しょうげつめん 二枚貝 左右の殻を合わせ上から見た時、殻頂(かくちょう)の前にできる小さなハート型の部分。
触手 しょくしゅ   下等生物の体の前端(ぜんたん)や口の周りなどにあって、自由に()(ちぢ)みする突起物のこと。
真珠光沢 しんじゅこうたく   貝殻の内面に見られるツヤツヤした美しい真珠(しんじゅ)色。色がついているのではなく、うすい層が何層にも重なっているため、光の反射で色がついているように見える。
靭帯 じんたい 二枚貝 貝の合わせ目を結合している、タンパク質でできたバンド。
靭帯受け じんたいうけ 二枚貝 殻の内側にある靭帯(じんたい)を収める小さなくぼみ。弾帯(だんたい)受けともいう。
水管 すいかん   外套膜(がいとうまく)がくっついてできている管。
巻貝 一本の管で、呼吸のための水を取り込む。
二枚貝 二枚貝のほとんどは左右二枚の外套膜(がいとうまく)が部分的にくっついてできた二本の管をもっている。一本は呼吸とプランクトンなどのエサをとるため、海水を(えら)に取り入れる管(入水管)。もう一本は排水用の管(出水管)。
水管溝 すいかんこう 巻貝 殻口(かくこう)の下部分が細くなり、管状になった部分。
成貝 せいがい   大人の貝。
成長線 せいちょうせん 二枚貝

笠貝
殻頂(かくちょう)から同心円状に広がる、ごく細いすじが成長線。太くなるにつれて成長脈→成長(ろく)とあらわす。輪脈(りんみゃく)輪肋(りんろく)ともいう。
成長脈 せいちょうみゃく
成長肋 せいちょうろく
成長線 せいちょうせん 笠貝
以外の
巻貝
殻頂(かくちょう)を上にしたときの、たてまたはななめの細いすじ。タマガイ類の表面に見られる細いすじも成長線。
成長輪 せいちょうりん 二枚貝 殻頂(かくちょう)から同心円状に広がる成長線・成長脈・成長肋が、高くなったり幅が広がっているすじ。
瀬棚層 せたなそう   今から約160〜80万年前(地質時代区分では前期更新世(こうしんせい))、道南一帯に堆積した泥・砂・(れき)(石ころ)の地層。固結(こけつ)度(固まり具合)は弱く、層の厚さは200〜400m。たくさんの海の生物の化石を含む。
絶滅種 ぜつめつしゅ   今はもう世界のどこにもいない種。
前縁 ぜんえん 二枚貝 殻の前部の一番せりだした部分。
前耳 ぜんじ 二枚貝 ホタテ貝の多くに見られる三角や「つ」の字型につきでた部分のうち、殻頂(かくちょう)より前方にある部分。(後方にある→後耳)
前背縁 ぜんはいえん 二枚貝 殻頂(かくちょう)前縁(ぜんえん)の間。
足糸 そくし 二枚貝 一部の二枚貝がもつ、体内から分泌する細い糸状のもの。この糸で貝殻を岩や小石に付着させる。
足糸湾入 そくしわんにゅう 二枚貝 一部の二枚貝で、殻のふちが小さく弓型にくぼんで、足糸(そくし)を出す部分。
体層 たいそう 巻貝 巻貝の最後の巻き部分。殻頂(かくちょう)を上にしたときの一番下の層。ここに軟体(なんたい)部の大部分が収まっている。
弾帯 だんたい 二枚貝 貝を内側から押し開く役目をする。靭帯(じんたい)内靭帯(ないじんたい)ともいう。
弾帯受け だんたいうけ 二枚貝 二枚貝の交歯(こうし)の間にあるソケット状のくぼみ部分。靭帯(じんたい)受けともいう。
稚貝 ちがい   子どもの貝。
潮間帯 ちょうかんたい   海岸の潮が満ち引きする一帯。波打ちぎわ。
蝶番 ちょうつがい 二枚貝 二枚貝が開いたり閉じたりするときの根元部分。人間に当てはめると関節部分にあたる。一般的には、ドアやフタを開閉させるための金具をいう。
套線 とうせん 二枚貝 二枚貝の殻の内側に残る外套膜(がいとうまく)のついたあと。外套線(がいとうせん)ともいう。
套線湾入 とうせんわんにゅう 二枚貝 貝の後部、外套線(がいとうせん)が弓型になって内側に食い込んでいる部分。ここには水管(すいかん)の根元がついていた。外套線湾入(がいとうせんわんにゅう)ともいう。
内腹縁 ないふくえん 二枚貝 二枚貝の内側から見た、殻頂(かくちょう)と向かい合った辺。
内唇 ないしん 巻貝 殻口(かくこう)の内側のへり。
内靭帯 ないじんたい 二枚貝 貝の内側にある靭帯(じんたい)。内側から貝殻を押し開く役目をする。弾帯(だんたい)ともいう。
巻貝 口の中にある食べ物をかみくだく器官→歯舌(しぜつ)を参照。
二枚貝 二枚の殻をかみ合わせるために飛び出た部分。
腹縁 ふくえん 二枚貝 殻頂(かくちょう)と向かい合った辺。
閉殻筋 へいかくきん 二枚貝 貝の内側から二枚の殻をひっぱる役目をする筋肉。一般に貝柱という。前後合わせて二個ある貝と、ホタテ貝類のように一個しかない貝がある。
閉殻筋痕 へいかくきんこん 二枚貝 閉殻筋(へいかくきん)がついていたあと。
縫合 ほうごう 巻貝 層と層の合わせ目。
放射脈 ほうしゃみゃく 二枚貝

笠貝(かさがい)
二枚貝や笠貝(かさがい)で、殻頂(かくちょう)から放射状(ほうしゃじょう)に広がるすじ。放射脈(ほうしゃみゃく)放射肋(ほうしゃろく)の順でより彫りが太くなる。
放射肋 ほうしゃろく
耳状突起 みみじょうとっき 二枚貝
ホタテの
仲間
殻頂(かくちょう)の両脇にある三角形や「つ」の字型に飛び出た部分。
幼貝 ようがい  
子供の貝。稚貝(ちがい)ともいう。
螺溝 らこう 巻貝
螺肋(らろく)螺肋(らろく)の間のミゾ。
螺塔 らとう 巻貝
 
巻貝の体層(一番下の層)以外の巻きの部分。
螺脈 らみゃく 巻貝 殻頂(かくちょう)を上にしたときの横のすじ。太くなるにつれて螺脈(らみゃく)螺肋(らろく)とあらわす。
螺肋 らろく
鱗片状 りんぺんじょう  
魚のウロコ状。
鱗片状突起 りんぺんじょうとっき  
放射肋(ほうしゃろく)成長脈(せいちょうみゃく)と交わってできた突起。魚のウロコがめくれあがったようなものから、ツブツブやとげ状のものもある。
輪脈 りんみゃく 笠貝
二枚貝

殻頂(かくちょう)から同心円状に広がる細いすじ。太くなるにつれて輪脈(りんみゃく)輪肋(りんろく)とあらわす。
輪肋 りんろく
れき  
石ころ。
肋間 ろっかん 巻貝
二枚貝
肋と肋の間のくぼんだ空間。
 
 
  <引用文献>
  ・鈴木明彦(1995)『貝化石の調べ方』(その1.貝類化石の鑑定‐化石の名前を決める)
   今金地域研究 第1号 別刷
  ・波部忠重(1990)『学研生物図鑑 貝Ⅰ』 学習研究社
  ・波部忠重・奥谷喬司(1991)『学研生物図鑑 貝Ⅱ』 学習研究社
  ・波部忠重編(1977)『日本産軟体動物分類学 二枚貝綱』 北隆館
  ・奥谷喬司編・監修(1996)『世界文化生物大図鑑』(貝類) 世界文化社
  ・波部忠重・伊藤潔(1991)『原色世界貝類図鑑』(北太平洋編) 保育社
  ・奥谷喬司編(2000)『日本近海産貝類図鑑』 東海大学出版会
  ・磯貝文男ほか(1993)『地学ハンドブックシリーズ7』(貝化石のしらべかた)
   地学団体研究会